IKKEMMA Grid Method
一間間グリッド設計法 とは
一間間(いっけんま)グリッド とは
1間(=約1.818m)間隔に縦横に線を引いたマス目のこと
一間間グリッド設計法 は
この一間間隔の格子状のマス目に沿って間取りを配置し
柱をグリッドの交点に建てる設計法シンプルにして明快なルール
しかしながら、その効果は計り知れません
『架構と空間を合一せよ』 とは、住宅デザイン塾塾長の恩師であり
伝統的な日本建築の第一人者である 建築家 故 吉田桂二氏の言葉
吉田氏が提唱した この 一間間グリッド設計法 に従えば
おのず架構と空間(=間取り)の合一が図られ
デザイン性はもちろんのこと、施工性や経済合理性にも優れた
ムリ・ムダ・ムラの少ない、機能的で美しい住宅が出来上がります
一間間グリッド 住宅デザインのステップ
一間間グリッド設計法における鉄の掟
「はじめにボリューム出し?」と戸惑われた方もいらっしゃるかもしれません。
実際、設計実務者の中でも「まず間取りから」という方も少なくありません。
なぜこの順番なのか。その意義や意味を理解しながら設計を進めていくことが
一間間グリッド設計法における、住宅デザインの基本であり極意。
授業の中でしっかりと解説していきます。
01. ボリューム出し
これからどのくらいのボリュームのものをデザインしていくのか把握する段階。これを直感的かつ瞬発的にイメージできるようになるためには寸法感覚を磨くことが必要。
02. ゾーニング
太陽光、風の流れ、水の流れ、土地の形状、周辺環境、暮らし方、見え方、導き方など、多くの要素を読み、そして予測し、最良の答えを出す最も大切な段階。
03. 屋根掛け
雨雪、陽射しを目的に合わせてコントロールする。また同時に、屋根が内部空間をつくることも考慮して進める。この段階では同時に断面を思い描いていくことが大切。
04. 間取りと窓
間取りは空間を仕切るようにしてつくる。窓は柱間いっぱいに設ける。いずれにしてもグリッドの交点に建てた柱は動かさないことが肝心。
05. 動線と家具
居心地良い空間となるかどうかの重要ポイント。人の動き、くつろぎ方、暮らし方、視線、姿勢…、これらに対する想像力と経験値が問われる。
一間間グリッド が もたらす効果
シンプルなルール、絶大な効果
一間間グリッド設計法をきちんと使いこなせば、住宅デザインにおいて大切な4つのエッセンスを満たした住宅デザインが自ずと出来上がります。
01. つくりやすさ
つくりやすい、ということ構造的に無理がない。また経済的にも無駄がない。安定的に良質なデザインを短時間でまとめることができる。
02. 美しさ
自然と建築が美しくなる。設計士や住宅デザイナーがなんとかして美しくする、のではない。完成した時にもし美しくなっていなければ、どこかで何かを間違えている。
03. わかりやすさ
わかりやすさは好かれやすさとも言える。デザインは人を喜ばせるもの。であればまず人に好かれなければならない。わかりにくい得体の知れないものは、デザインの目的を達せられない。
04. 自由さ
この設計法はルールに縛られて自由さが犠牲になる、というのは誤解。俳句の五七五のように、ルールがありつつもそれに支配されない、というのが目指す境地。